秋の夜長

 まだまだ日中は汗ばむ程ですが、秋だそうで。そしてついに禁猟を迎えてしまいました。いつまでも逃したさかなの事をぐずぐずと思っていても仕方ありません更新です。でかかったなあ。
 私事ですが、先日発売のgijieにpower's factoryの記事を掲載して頂きました。
このブログを書き始めた頃は閲覧件数2とか、そのうち1つは自分だったとか(笑)。そんな事を想いだしています。gijieの記事にも書きましたが、初めはベアリングも入っていない、ステンレス製のラインローラー。プロテクトワッシャーも純正流用。かろうじてテフロンカラーが純正との違いでした。少し前にその時の落札者様から、まだ使えていると、連絡が有った時には感無量でした。今後とも宜しくお願い致します。
 さて、初心忘れるべからず。カーディナルの分解整備です。自分流ですが、ご参考になれば喜びです。

 先ずはスプールとハンドルを外します。次にサイドカバーをネジの頭にジャストフィットのドライバーで外しますが、ここのねじは余り強く絞めない方が良いでしょう。僕自身は親指の爪で回す程度です。

 難所です。スプールシャフトを抜きますが、Eリングが外し辛いですね。ラジオペンチのような先端の細い物ですが、掴む部分がつるりとした、ギザの無いものが使いやすいです。デリケートな感触が分かりやすい物でなければなりません。感触だけでEリングを正しく摘まんでいるのか、或いはスプールシャフトを潰そうとしているのか、区別出来なければならないのです。目視し辛いのでペンチの感触が頼りです。
 無事にスプールシャフトが抜ければ次はローターナットを緩めますが、ローター自体を手で抑えた状態でナットを緩めます。スパナはNGです。メガネレンチかボックスレンチを使います。

 また難所です(笑)。失礼。ピニオンギアのベアリングを止めているリングを専用の工具を使い、外しますが、技術よりも道具ですね。こう書いてしまえば実も蓋も有りませんが、すいません。事実です。市販の物を更に加工しないと特に復刻モデルのリングは外し辛いですので無理をせずに慎重に行ってください。それから、外しやすいオリジナルモデルですが、このパーツはほぼ、入手不能ですのでこちらも慎重に行ってください。
 何やら気が重くなって参りましたね。あと少しです。頑張りましょう。

 ピニオンギアを抜く前にメインギアとストッパーを外しておいてください。メインギアにクランクを止めているEリングは後で外せば簡単です。

 ピニオンギアを抜くときに衝撃的な力を加えないで下さいませ。ゆっくりと抜いてください。ベアリングを痛めてしまいます。大抵はするりと抜けるはずですが、きついときには良く観察してください。ケースのバリとか、ゴミの可能性もありますので強引な遣り方は御法度です。

 次いでドラグを外しますが、ドラグをゆるゆるに緩めます。そしてL金具の内側に入っている小さな金具をラジオペンチで外します。ドラグアッセンをまとめて抜きます。硬いドライバー等は使わないで下さいませ。柔らかなドライバーが有れば良いのですがそんな物は無いので、僕の場合は親指の爪で頑張っています。自己責任でお願い致します。
 ドラグダイヤルもメンテナンスを行う事をお勧め致します。内部のスプリングが錆びてしまうことがありますので清掃とグリスアップを行います。

 無事に全分解を終えたら古いグリスを拭き取り、更にパーツクリーナー等で洗浄しますが、粗を洗う分と仕上げ洗浄の分に分けて行います。ベアリングは別に扱ってください。金属紛や砂、ゴミがベアリング内部に入ってしまうとメンテナンスなのか壊しているのか分かりません。ベアリングはデリケートですので保管時はビニール袋に入れておきます。ベアリングの洗浄はまたの機会にご紹介致します。


 プラスチックパーツは中性洗剤でも痛めてしまう事がありますので拭き取りが最良かと思います。
 次回組立編につづく。