ウッドノブあれこれ

花梨瘤、黒檀、黒柿、楓、チーク等々たくさんの木が有ります。仕上げ方にも色々あるようで、オイルフィニッシュからウレタンコートまで様々ですが、僕のやり方は樹脂含浸にクリア仕上げが今のところ定番になりつつありますが、悩む所は手触りと見た目なのですが、やはりマットフィニッシュの方が手触りは木の感触が残っているので良いと思います。しかし、オークションの反応は明らかにクリア仕上げに軍配が上がります。
で、ついついクリア仕上げを造る自分がここにいるのです。
見た目と手触り。両立する方法はないのでしょうか。
有りました。片面マットで片面クリア。駄目?
工程的には間違いなくマットフィニッシュが早くて簡単なのでお勧めなのですが、やはり見栄えがねえ。大事ですか。でも実際、使う時は手元なんか見てないでしょう。そんな事言ったらウッドノブなんか要らないって?確かに。
クリア仕上げの方が杢が際立ちますがマットフィニッシュであれを求めると結局、艶が出てしまって手触りもイマイチになります。
結論です。実は僕自身はそれを得ています。カシュー塗料なんです。ウレタンコートとは異質な艶が有り、手触りも良い。高い硬度でありながら弾力性が有る。この矛盾している様な特性が素晴らしい仕上がりと手触りを生み出します。
思いきり宣伝してしまいました。ごめんなさい。
ハンドルノブの制作は奥深いものが有ります。材料を見て、切り出した時には見えなかった粗が仕上げ寸前に出てしまったり、またその逆も有ります。杢を活かす様にやってみたら素晴らしいデザインになったり、その逆も。
販売目的なので安定した品質が求められますが、樹脂の真空含浸はその為です。一つは防水性を高めます。次いで強度ですが不安定な天然素材を均質な物に変えます。あとは加工の際が立ちますし、防腐性についても向上するでしょう。
先日真空ポンプを新調しました。今度のはゲージが付いていますから今までよりも効率が良いです。やはり数字があると安心しますね。
いつの間にか虫の声が替わりました。まだ、しばらくは暑い日が続くでしょうが確実に秋が近づいているようです。