機械いじり大好き

昔からそうでした。小学生、3年か4年だったと思います。父が僕に初めてくれたプレゼント、正確にはそれ以前にもあったと思いますが、要するに僕がとても喜んだ物です。今でも記憶しています。壊れて動かなくなったカメラでした。使い物にも、使う訳にも行かないそのガラクタを更に分解し、自分のミニカーにくっ付け、戦車とも、消防車とも、飛行機とも付かないそんなものを造っては壊し、また造ろうとして父の大事なかばんの中から上等そうなカメラを取り出し、流石にまずいと思い元に戻しました。
で、C3ですが、壊れてしまいました。いや、正確には壊れてはいないのです。でも壊れたようなものです。何が起きたのかと言うと、ケースの加工も完璧で、ベアリングはぴっちりとはまっています。でも何か変。ぴっちりとはまるはずのギアのシャフトが妙にゆらゆらと。分解してみますがやはりベアリングはぴっちり。ハウジングを見つめて首をひねる事数回。組んでみます。やっぱりゆらゆら。シャフトが細いのです。微妙に。ノギスで測ればその先入観も手伝い、8mmと読んでしまいました。マイクロメーターで測定、0.07mmも細い。メタルでも細すぎです。因みにインスプールのカーディナルを測定すると、0.04mm。僅かな差ですがほぼ倍の数値です。個体差でしょうか。予備のギアを測定、0.07mm。やはり細いですね。こまった。細くする事はできても太くすることは……うん?8ミリ弱?はちみりじゃく?有った。気がする。確か前にどこかで。インスプールのカーディナルの首筋に合いそうで合わなかったベアリングが。
有りました。インチサイズで内径7.9375mmクリアランスは0.0075mm。かつかつですが細くするのはお手の物。でもなんでインチサイズなんだ。